2009-11-15

発音と発声

イタリア語は、日本人には発音しやすいと言われています。英語やフランス語に比べると、確かにそうかもしれません。基本的に母音ドミナントの言語で、あいまいな音も少なく、綴りはローマ字に近いので、割合にとっつきやすい。が、大きく違うと思うものがあります。それは、発声です。ネイティブのイタリア人のしゃべりを聞くたびに、イタリア語は本当にお腹から声を出す言語だなあ、と感じます。イタリア語と日本語の発音は比較的近いかもしれませんが、イタリア人と日本人の発声はひじょうに違うのです。母音の中でも特に u は、日本語の「う」では全く通じませんが、極端なぐらい口を突き出して、腹式呼吸で「うー」と言うと通じます。

英語でもそうですが、舌の位置がどうとか、口の開き具合とか、細部だけにいくらこだわっても通じないことは多いものです。むしろ英語なら強弱アクセントを極端なぐらいにするとか、イタリア語なら極端なぐらいのイントネーションをつけるとか。そして、発声。舌でしゃべろうと思わずに、下腹部にぐっと力を込め、喉を大きく開いて、大きな空気の柱を吐き出すつもりでしゃべると、ぐっとイタリア語度がアップするように思います。実はコレ、昔、クラリネットを吹いていたときに、先輩に言われた呼吸のイメージ。イタリア語は、歌を歌ったり管楽器を吹いたりするときの呼吸法をイメージすると、ひじょうに話しやすくなり、気分もイタリア語モードになります。やっぱり musicale な言葉なのかもしれません。

ここのところ何だか、隔日イタリア!になってます(^^;)。ま、ここは一つ、有名なイタリアのことわざにあやかって、、、

Chi va piano, va sano e va lontano. (ゆっくり行く者は元気で遠くまで行く。)

Ciao a presto!

2 件のコメント:

あおい さんのコメント...

albaさん

こんばんは!また遊びに来ちゃいました〜♪
ヨーロッパ圏の人達はホントに語学の面で恵まれていますよね〜。
私たちの苦労と言ったら・・・!
でも日本語を勉強する外国人は、もっと大変かもしれませんね。
日本語って、すごく難しいと思います。

私は今は時々フランス語の勉強をするくらいですが、趣味でやる語学は楽しいです♪フランス語の発音はキレイで、好きです。
イタリア語の巻き舌の部分は大阪弁と似てますよね。
私はよく冗談で、巻き舌で怒ったりします。
「〜われっ」とか「おらっ」とか!!
東京の男の子たちは、ビビりますよ〜。

alba さんのコメント...

Ciao!あおいさん、コメントありがとうございます。

>でも日本語を勉強する外国人は、もっと大変かもしれませんね。
>日本語って、すごく難しいと思います。

そうかもしれませんね。特に読み書き。文字体系が複雑だから…
かなり聞く・話す力は高くても、読み書きはできないという方、けっこういらっしゃいますよね。

でもっ!
欧米人について言うと、彼らが日本語を勉強しなければならない必然性は、日本人が英語(をはじめ欧米系の言語)を勉強しなければならない必然性に比べて、はるかに低い、、、
欧米語の中でもイタリア語なんかは、強制でなく、自発的に勉強し始める人がほとんどだと思いますが。

それにしても、考えれば考えるほど(いや、考えなくても)、今や英語は本当に言語的強者ですね。科学も技術もビジネスも…最近、水村美苗氏の『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』を読んだので、余計にそう思ってしまいます。フランス語の栄光も今は昔ですよ。あ~あ。なかなか考えさせられる一冊でした。