2009-11-01

イタリア語と音楽

10月から始まったNHKラジオイタリア語講座の応用編、

Salotto Musicale~イタリア音楽への招待~

これ、なかなかいいです。ピアニストである講師の関 孝弘さんが、音楽用語やイタリア音楽を通じて、 言葉に込められた感情やニュアンスを解き明かしてくれます。イタリア語をかじり始めた頃、それまで自分にとって「音楽用語」だった語のどれもが、あまりにも日常生活に密着した言葉であることを実感し、ちょっとしたカルチャーショックを受けたことを思い出しました。

forte, piano, allegro, largo...ご存知のとおり、音楽用語のほとんどはイタリア語。「強く」「弱く」「速く」「遅く」などと習い、単に速度記号や強弱記号と捉えてしまいますが、それぞれに多様な感情の世界を内包しています。forte/pianoなら(物理的、精神的に)力強い/ゆっくり、allegroの陽気さ、快活さ、largoのゆったりとした感じ…などなど。言葉のもつニュアンスを知っていれば、音楽表現もずっと深みを増します。

幼き日、ピアノを習っていた頃、これらの「音楽用語」がイタリア語でこれほど日常的な言葉だとは知る由もありません。あの頃、これらの語がもつ世界を知っていれば、子どもなりにもっと感情を込めて弾くことができただろうなあ、ピアノの練習がもっと楽しかったかもしれないなあ…と今にして思います。

番組で流れる音楽の数々も、イタリアの澄み切った空気と煌めく光を感じさせてくれて、とても気持ちよい。イタリア語学習が目的でなくても、音楽の好きな人、イタリアを感じたい人にはオススメです。NHK語学番組サイトで、前週の放送分を聴くことができます。お試しあれ。

NHKラジオ まいにちイタリア語 (応用編は木・金の放送)

0 件のコメント: