2009-11-11

食べる宝石!?10万ユーロの白トリュフ

東のマツタケ、西のトリュフ tartufo といえば、秋の味覚を代表する高級食材。世界にはキノコ好きの民族とそうでない民族がいて、日本人はキノコ好き、西洋人ならラテン系はキノコ好き、ゲルマン系は(伝統的には)キノコを食べなかった、と、かつて何かの料理の本で読んだことがあります。

まぎれもなくキノコ好きに分類されるイタリア、ピエモンテ州アルバで開かれる白トリュフ市 Fiera Nazionale del Tartufo Bianco d'Alba にて、最高級白トリュフが10万ユーロ(約1350万円)で落札されたそうです。
重さ750グラムの白トリュフ、約1400万円で落札 イタリア

高級とはいえ、ともすれば家一軒建つぐらいの値段。どんな人のお腹に収まるのでしょう。それとも、(たぶん)史上最高値のキノコとして永久保存されるのでしょうか!?

さて、私のペンネームと同じ名のこの町、約2000年の歴史をもつようです。(イタリアでは全然珍しいことではありません。)ピエモンテはトリュフの名産地ですが、その中でもアルバの白トリュフは、とびきりの高級品として世界に知られているのですね。白トリュフ市は、毎年10月初め~11月初めの約1ヶ月間にわたって開催され、期間中はさまざまな関連イベントや伝統行事も催されるようですから、町はずいぶん賑わうことでしょう。小さな町でも、世界に誇れるこういうキラーコンテンツをもっているところは強いですね。このイベント期間中に、世界に向けてさまざまな発信をすることができます。しかも毎年の恒例行事ですから、継続的に発信できる。継続は力なり。単発の大規模イベントよりも、小規模でも継続的で開催する必然性のあるイベントの方が、長い目で見れば町のブランディングにはプラスをもたらすことが多いのです。トリュフは自然のものですが、それを大事にしてきたのは町の人たちですから、アルバの人たちの努力に敬意を表します。

また、アルバ人といえば、ローマ人と戦った部族の名前でもあり、ローマ人とアルバ人の戦いに取材したダヴィッドの名画<ホラティウス兄弟の誓い>もあります。アルバ人は敗れる方ですが。ALBAとは、イタリア語で「夜明け」の意味。Aで始まりAで終わる開放的な音と、その意味に惹かれ、10年以上前、初めて自分のサイトをつくったとき、自分の人生も明るく開けていきますように、との願いを込めて名づけたことを思い出しました。

0 件のコメント: