2011-02-09

パッチムその2

ハングルのキモ、パッチム。前回の投稿で音節の終わりの子音を表わす表記法、と書きましたが、先週の授業での説明を聞いて、日本語との対比で考えるならば、「子音で終わる音節の終わりの口/舌の形や位置」と考えた方が分かりやすいと気づきました。パッチムは、強いてカナで表わすならば、「ッ」か「ン」で表記される音が多いので、これに沿ってパッチムの基本音声を整理分類すると、日本語ネイティブには理解しやすそうです。

■「ッ」―息を詰まらせるパッチム (  )内は同音のパッチム
ㄱ音/k ―舌が口の中のどこにも付かない
ex)국(クッ)  「クッキー」の「キー」を発音する直前で息を止める感じ
ㄷ音(ㅅㅈㅊㅎ)/t ―舌が上前歯の裏側に付く or 舌を軽く噛む
ex)옷(オッ)  「おっと(夫)」の「と」を発音する直前で息を止める漢字
ㅂ音(ㅍ)/p ―口を閉じる
ex)합(ハッ)  「葉っぱ」の「ぱ」を発音する直前で息を止める感じ

■「ン」―音を響かせるパッチム
ㅇ音/ng ―舌が口の中のどこにも付かない
ex)강(カン) 「ガーン」という時の「ン」に近い感じ
ㄴ音/n ―舌が上前歯の裏側に付く or 舌を軽く噛む
ex)산(サン) 「さんだ(三田)」の「だ」を発音する直前で舌を止める感じ
ㅁ音/m ―口を閉じる
ex)람( 「らんま(欄間)」の「ま」を発音する直前で舌を止める感じ

■上記以外
ㄹ音/l ―舌が上前歯の裏側に付く(英語のl音のイメージ)
ex)불(プ)  英語の pull に近い感じ

実は、ハングルはそもそも、 ある音を発する時の口や舌の形や位置、息の流れなどをイメージして作られています。言うなれば、人間の発声器官の形態を借りて音をゲシュタルト化した文字なのです。(野間秀樹『ハングルの誕生』
ですので、それぞれの文字がどんな口の形や舌の位置、息の流れを表象しているか、だいたいのイメージをもっておくと、発音(特にパッチム)のツボがつかみやすくなると思います。

パッチムその3
パッチムその1

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