2009-09-03

ワークショップをふりかえって

先週末の水都大阪2009の参加イベント「水の都大阪から世界へ羽ばたく1・2・3!」は、おかげさまで大盛況でした。個人制作中心のアトリエ、共同制作&パフォーマンスも取り入れたワークショップという、2つのプログラムを用意しましたが、いずれも参加した子どもたちは、こちらの想像以上の集中ぶり、熱中ぶり。誇張でなく「目の輝き」にパワーをもらった2日間でした。




両プログラムとも、「未来をイメージする」「願いをかなえる」をコンセプトに構成。アトリエでは「願いがかなう魔法のつえ/ぼうし」づくり、ワークショップでは、水都大阪から世界へ羽ばたく子どもの将来をイメージしつつ、共同制作した「川」を下って「未来」へ行くというワークを行いました。これは、淀川をはじめとする河川を介した水運とともに発展してきた大阪の歴史と、自分たちが作った「川」に乗って空間ならぬ時間の移動をするというイマジネーションをオーバーラップさせたものです。振り返ってみると、コンセプトとワークがいい具合にかみ合い、未来を思い描くということが、観念的に傾くことなく、ものづくりやパフォーマンスのプロセスを通して子どもたちに伝わった感触がありました。まずは成功といってよいものだったと思います。

「未来」とか「希望」といった類のテーマ、言うは易しですが、ともすると表層的というか抹香臭いというか、ヘタするとスベってしまう可能性があります。敏感な子なら、自分は夢も希望も忘れておきながら、子どもにだけキレイごとを押し付けるとは欺瞞的、などと思うかもしれません。実は私自身、このワークをしながら、「それで、私の未来は?」と自問せずにおれませんでした。いろいろと現実の障壁が見えるようになり、実際カベにもぶつかって痛い思いをしてもなお、未来をポジティブに見据えて今日を生きるのは難しいことです。私は今の状態に満足してはいないし、まだまだ未来を切り拓いていく必要を感じています。それでは、自分の未来を明確に描き出し、他人にも語ることができるか?さらに、それに向けて現実に努力もしているか?そう問われると、Yesとは言い切れない自分がいます。子どもたちに未来をイメージしてもらうワークは、自分の姿をネガのように映し出すものでもありました。

考えてみれば、「未来」は子どもの専売特許ではありませんね。大人こそ、自分の人生の持ち時間をも超えて未来を構想する力を持っているわけですから。子どもたちの「目の輝き」に当てられているだけではあきません。次は、自分も含め、大人の「未来力」UPをテーマにしたワークを考えてみようかな。

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