2018-09-07

予定の便に乗り遅れたら…シカゴ空港スッタモンダふりかえりの記

先般の台風21号で関西空港は大打撃、今なお閉鎖が続いています。その2日後(昨日)、北海道で地震発生、新千歳空港が閉鎖され、現在、二つの国際空港が閉鎖中という異例の事態になっています。夏季休暇のシーズンでもあり、国内海外の空の便の利用者で影響を受けた方も多いことと推察します。海外から日本の状況はどう見えているでしょうか。あらためて被災された方々に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念しています。

さて、わが地元関西に話を戻しますと、職場でも関空閉鎖の影響をモロに受けた人が少なからず…1~3日ほどの現地延泊や大幅なルート変更を余儀なくされた人、ASAPで帰国するため(同一航空会社の代替でなく)別会社のフライトを正規料金で確保し帰ってきた人、そして本日現在まだ帰っていない人もいます。とにもかくにも全員、無事帰ってくることを祈るのみですが、ちょうど昨年3月、シカゴで国際線の乗り継ぎに間に合わず、広い空港であたふた、バタバタ、すったもんだしたことを思い出しました。災害ではありませんでしたが、人生初の大幅遅延、しかも海外、しかも一人で、ずいぶん心細かったものです。しかし、旅の経験値が一挙に上がったのも事実。この機会にふりかえっておきたいと思います。

下は、まさに現地からリアルタイムでつぶやいた(叫んだ!?)内容。相当テンパっている様子がうかがわれます(;^‗^)

「問題発生&助言お願い!グランドラピッズなう。当地発のAA国内便が遅延確定、シカゴ乗継ぎに間に合いません。他の便の空きもなく、ここに2日足留めされそうな形成ですが、こううい場合とにかくシカゴに行ってしまってキャンセル待ちでもする方がいいのか、グランドラピッズで確実な便を待つべきか?もし見られたらアドバイスお願いします!」
(誤字脱字等修正せず原文ママです)

この日、1週間のスタディツアーを終えて、ミシガン州グランドラピッズ発→シカゴ乗継→成田というルートで帰国予定のところ、最初のグランドラピッズ発AA国内線が天候不良により大幅遅延、もともとタイトだったシカゴでの国際線乗継ぎに間に合わないことが確定。カウンターであれこれ掛け合ってみたものの、望む選択肢がなく、どうしたものかと困り果てていたところでした。ふとモバイルルーターがあったことを思い出し、SNSへの投稿を思い立ったのでした。

果たして友人知人から続々とコメントが。具体的な助言・アドバイスから、励まし・encourageまで、一気にアウェー感から解放されるとともに、テンパったアタマとココロを鎮めてくれました。

まず悩んだのは、グランドラピッズに留まるべきか、ともかくシカゴへ行くべきか、の判断でしたが、友人たちのアドバイスで、ともかくシカゴへ飛び、ASAP帰国便の可能性を探ることにしました。

というわけで、定刻から数時間遅れのAA便に搭乗。シカゴに着いたらJALカウンターへ直行し、あとは楽勝!と思っていたら、そうは問屋が卸さなかった。JALカウンターがなかなか見つからなかったのです。キャリーケースを引きずりながら、広大なO'Hare Airportを右往左往。Informationで聞こうにも、タッチパネル式ばかりで、有人のInformationがない…(泣)

―ああ、人が恋しい…この広いオヘア空港で、こんなに人がいるのに、Informationに人がいないなんて…お願い、誰かJALカウンターの場所をおしえて…(哀)

結局JALのカウンターは見つからず、これでは埒が明かないと、手近の搭乗ゲートのAAスタッフに事情を説明し、そこで手続きをしてもらったと記憶しています。代替案は、上海経由だのLA経由だの色々なパターンがありましたが、とにかくASAPでdirectに日本へ!を最優先し、運よく空きがあった翌日の成田行きJAL便をrebookingしてもらいました。

というわけで、これにて一件落着、と思いきや、やはりそうは問屋が卸さず…期せずしてシカゴ1泊となったので、ホテルを押さえなければなりません。ここからがまた大変でした。航空会社リコメンドのホテルなら往復送迎つき&ディスカウントありということで、クーポンを渡されましたが(天候理由による延着なので全額負担はしてくれない)、「予約は自分でせよ」とのこと。しかも電話で!

―航空会社がホテル手配してくれないのね。まあDo it yourselfの国やもんな。しかし、この疲弊した状態で電話 in English…コミュニケーションのハードル上がっとるがな…(疲・汗)

気を取り直して、緊張のtelephone Englishも何とか乗り切り、聞き取りにくい固有名詞も何とかクリアし、無事近郊のホテルを押さえました。

ああ、これでやっと、やっと一息…と思いきや、さらにもう1ステップ残っていました。上の電話は予約専用ダイヤルなので、送迎依頼は「ホテルに電話して直接リクエストせよ」とのこと。

―(疲・疲)

しかし、朝からの数時間でかなりトラブルシューティング値が上がっていたとみえ、リカバリーは早く、ホテルに電話し(氏名が正しく伝わってなくてココでも少々ヒヤリ・ハット)、waiting spotを聞き、無事ピックアップされましたとさ。

これにて一件落着。

グランドラピッズを発って数時間。無事ホテルにチェックインしたときは、心底ホッとしました。

―どうせなら、いっそ最初からシカゴ1泊を組み込んどいたらよかったな~そしたら、街歩きでもできたのにな~

ホテルの部屋でコーヒーを沸かし、夕闇迫るシカゴの空を眺めながら、慌ただしい一日をふりかえる頃には、そんなふうに思えるぐらいのココロの余裕も戻っていました。

もともとシカゴでの乗り継ぎ時間が1時間という、あまりにタイトなスケジュールだったので、一抹の不安は感じていたのです。だから、さもありなんの感はありました。(手配してくれた代理店にも予約の時点で聞いてみましたが、これがその時点のbest choiceだったようでした。)

全くの想定外ではなかった(むしろかなりの確率で起こりうる事態だった)ので、まだしも動揺は少なかったかもしれません。英語の通じる国であったこと、先進国の大都市であったことも幸いでした(フライトやホテルの選択肢が豊富)。

翌日、早めに空港へ入ってひとしきりターミナルを散策したあと、搭乗ゲートでOn Timeの文字を見たときの安堵感。この2語がこれほど有難く貴重なものに思えたことは、未だかつてありませんでした。

蛇足ながら、昨日あれほど探し回っても見つけられなかったJALカウンターは、翌日いとも簡単に見つかりました。(←まさしく「あるある」)

そして、成田へ着き、あとは一路大阪へ帰るのみ!

と、思いきや、ダメ押しの国内便遅延。そのときのつぶやき(叫び)。

「ナンテコッタ5時間待った挙句、帰阪便のジェットスターまで遅延新幹線で帰ってりゃ大阪着いてるよな〜

最終に近い便だったので、関空に着いたのは夜半近く。最後の最後まで「問屋が卸してくれない」初アメリカ本土研修旅行でしたが、旅の経験値が上がったのは間違いありません。

最後に、この経験からの学びを総括。

★計画・手配段階★
①国際線の乗継ぎは少なくとも3時間以上、できれば5~6時間の余裕をもつ
②それが無理なら、時間や予算が許すならば乗継地1泊を組み込むのもアリ

★予定の便に乗れなかったら★
まずは航空会社のカウンターに行く
②基本的には航空会社のオファーから代替便を選択
③それが不都合なら、ニーズを伝えて同一エアラインで別便の可能性を探る
④②も③もダメなら他の航空会社を当たる(原則、自己負担・正規料金)
⑤遅延の日時・理由等を証明するドキュメントを航空会社にもらっておく(帰国後、旅行保険請求時に必要。なくてもOKな場合もありますが、あったほうがスムーズ&確実。)*
⑥予定外の宿泊が必要になった時もまずは航空会社に相談する
⑦宿泊先の領収書をもらっておく(保険請求時に必要。)*
*海外旅行傷害保険に入っておくことが前提

★コミュニケーション★
自分のニーズ・要望をはっきり伝える
自力で埒が明かないと思ったら躊躇わず現場スタッフにヘルプを求める
*ホテルの名前が聞き取りにくかったとき、最寄りのカウンターの女性スタッフにお願いして、代わりに聞いてもらいました。
③Wi-Fiが使えればSNSなどを利用しアドバイスを求める

★心構え★
優先したい事柄&順位を明確にしておく
*限られた条件下で素早くいろいろな判断・選択をしなければならいし、必ずしもbest choiceが可能とは限らない。適当な妥協点を見出すためにも、これは大切。例えば、お金がかかっても(正規料金やビジネス料金を払っても)ASAPで帰るのか、時間はかかっても費用負担のない方法で帰るのか、ルート(経由地など)はどうするか、など。

旅にハプニングはつきもの。適切な備えが基本ですが、どれだけ周到に準備してもハプニングは起こります。その時は、知恵と度胸と愛嬌で、人の助けも借りながら、我と我が身を守り、無事家に帰りましょう。

Buon viaggio a tutti! :-)



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