2011-01-21

近肖古王(근초고왕)

KBS Worldで『近肖古王』(근초고왕/クンチョゴワン)が始まりました。百済第13代王プヨ・グ(扶余句、又は余句/ヨ・グ?)の話です。百済が舞台の本格的な歴史ドラマの放映は初めてということで、なじみのない人名や官職名がいろいろ出てきます。高麗や朝鮮(李氏)なら役所や官位の仕組みもある程度わかるようになってきたのですが、百済となるとほとんどわかりません。まだ始まったばかりですが、次々に重要な人物が登場し、相互関係を追いかけるのにひと苦労です。

しかし、百済(백제/ペチェ)は、朝鮮半島の歴代王朝の中でも日本と縁の深い国ですね。 天智天皇の頃、百済の遺民と組んで唐・新羅連合軍と戦ったり(白村江の戦)、日本に伝来した大陸の文物も多くは百済を通じてであったといわれます。百済は朝鮮半島南西部、現在の全羅道(전라도/チョルラド)~忠清道(층청도/チュンチョンド)~京畿道(경기도/キョンギド)にまたがる地を支配していましたが、次第に南東部の新羅(신라/シラ)に押され、最終的には唐の支援を受けた新羅に滅ぼされます。やがて朝鮮半島を統一した新羅の文物が、都のあった慶州(경주/キョンジュ)に今なお数多く残っているのに対し、滅ぼされた百済の遺物はかつての地にもほとんど残っていないそうです。

新羅関係では、BSフジで『善徳女王』(선덕여왕/ソンドクヨワン)が放映中。三韓統一の大義を果たさんとトンマン(後の善徳女王)やキム・ユシン(金庾信/김 유신)たちが奮闘しています。海の英雄チャン・ボゴ(張保皐/장 보고)を描いた『海神』(해신/ヘシン)も新羅末期の話でした。全盛を誇った新羅もやがて高麗(고려/コリョ)により滅亡、新羅末裔と高麗との確執は『千秋太后』(천추태후/チョンチュテフ)のライトモチーフとなっています。

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