2018-04-06

ネウティブ英会話?!

よく通る道沿いの英会話教室の窓に、大きく書かれている↓

「ネウティブ英会話」

ん?ネウティブ?ネイティブ?ネイティヴ?

英語をカタカナで正確に表記することはできない。
とはいえ、通るたび「大丈夫かいな、ここ…」と思わずにはおれない。

まぁ、イタリアンレストランで Itarian と書かれた看板を見たこともあるし、native が ネウティブ でも大した問題ではないかもしれない。

高校時代、学校でいちばん怖かった英語の先生は、原音主義なんて所詮気休めだというようなことを言っておられた。たとえば、Washington を ワシントン と表記しているが、原音に近づけるならばウォッシントンとでもすべきだろう。しかし、それとて日本人の発音では、英語のそれとはかけ離れたものになる。そもそも英語には日本語にない発音も多いのだから、こだわりすぎるのはナンセンスだ、というような主旨だったと思う。

大学に入り、論文を書く段になると、しかしながら、外国の地名や人名のカタカナ表記は、けっこう悩ましい問題になる。学問の領域では、なるべく原語の発音に忠実に表記するのが原則というか慣例なので、例えばベネチアではなくヴェネツィアとか、セルヴァンテスではなくセルバンテス(スペイン語ではVの発音はB)とか、いろいろ気にしなければならない。ギリシャ語やラテン語となれば、さらに事情は複雑だ。ソクラテスかソークラテースか、プラトンかプラトーンか、ウェルギリウスかヴェルギリウスか、とか。口頭試問でけっこう突っ込まれたりもする。書物の冒頭に、外国語表記についての凡例が記されているのを目にすることも多いと思う。論文や専門書では、人名など一般に流布しているのとはかなり違う表記がなされていることも珍しくない。

というようなことを、昨日バスの中でつらつらと書いていたら、うっかり停留所を3つも乗り過ごしてしまった。30分ほど余計に歩くことになったが、ほどよいウォーキングの機会が得られたのでよしである^o^

して、もとの話題。特にオチも結論もない、「ネウティブ英会話」という看板から広がった単なる連想だが、たしかに原音に忠実にといっても、限界がある。最近アイスランドに行ったのだが、アイスランド語の子音などカタカナで正確に表記することはほぼ不可能に近い。だから、(日常においては)こだわりすぎるのもどうかと思う。

が、しかし、nativeをネウティブっちゅーのはなぁ…教室の中身に一抹の不安を感じてしまうな~けど、ネイティヴとまでやらなくてもいいような気もするしな~。どんなもんやろな~。

という、ただそれだけの話である。

閑話におつきあいいただき、ありがとうございました<(_ _)>

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