ラベル Books の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Books の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2010-02-02

『千のイタリア―多様と豊穣の近代』

本屋でタイトルを見かけたとき、「然り」の意を強くしたものです。「イタリア料理というものはない、あるのは各地の郷土料理のみ」という言葉もありますが、まことにイタリアは「多様性の国」。多様性 diversity という言葉は、この国のためにあるとさえ思います。

栄光の古代ローマや輝かしいルネサンス~バロックの芸術に比べ、語られることの少ない近現代イタリアについて、19世紀後半~20世紀前半の農村を軸に語られています。近代的統一国家としての体裁を整えていく中で、各地の地域文化がどのような変化を受けたのか、移民、労働、食、衛生など様々な観点から取り上げられています。あまりにブリリアントな歴史的イタリアに飽き足らない、困難や課題も抱えるリアル・イタリアの一端に触れたい人には、興味深いのではないでしょうか。

2009-11-03

徹底イタリア美術ガイド全5冊

ナショジオのガイドブックは1冊でイタリア全土をコンパクトかつポイントをおさえている点、また全篇フルカラーの美しさが秀逸。こちらは美術史家の宮下孝晴さんによる、その名も『徹底イタリア美術案内』。地域別に全5巻の構成で、まさにガイドを超える徹底ガイドです。ルネサンス美術の専門家による本書は、通常のガイドでは載っていないようなスポットも満載。文章は読みやすく、エッセイとしても楽しめます。行き先にあわせて持っていく巻を選ぶとよいですね。

この本は、街歩きのときにカバンに入れて持ち歩くというよりも、その街に行く前の予習や行った後の復習に、じっくり読むものとして使いました。移動中の列車や飛行機、宿泊先のホテルで、翌日の行程を考えたり、行った後にふりかえったりすると、旅の充実感が増します。難はといえば、読めば読むほど、あれもこれも…と見たいもの、行きたいところが増えてきて、行程を決めるのが難しくなることでしょうか。

『宮下孝晴の徹底イタリア美術案内』
●第1巻  北イタリア ヴェネツィア・ミラノ編
●第2巻 北イタリア フィレンツェ・ベルガモ編
●第3巻 北イタリア ボローニャ・シエナ編
●第4巻 南イタリア ローマ・タルクィーニア編
●第5巻 南イタリア ナポリ・シチリア編










2009-11-02

ナショジオのガイドブック

私はあまりガイドブックにこだわらないのですが、今年9月の旅では相方のガイドというミッションがあったので、何冊か持っていきました。その中で、ナショナル・ジオグラフィックのこのガイドは、なかなか使い勝手がよく、役立ちました。コンパクトながら要所要所でかなり詳細説明も入っており、ポイントがきちんとおさえられているのと、一人のライターによって書かれているためか、寄せ集め的な通常の情報本でなく、一貫した読み物としても楽しめました。その分、ライターの主観や嗜好が出ているな、と思う記述もありますが、読み物と考えれば、それもまた興味深く、自分の見方と比べるきっかけにもなります。全ページ、コート紙にフルカラーという体裁なので、同じ厚さの通常のガイドブックと比べるとかなり重いですが、内容の充実度がそれを補って余りあると思います。文化や自然を楽しむ旅のガイドにオススメです。