Long long ago♪は~るかな~昔♪大学時代、「現代日本語学」という授業を取っていました。あまりマジメに出なかったこともあり、内容はほとんど覚えていませんが、1年間、数人の先生が入れ替わり立ち替わり専門トピックについて講義するというものだったと思います。そして、ある先生の時(日本語文法の大家であられた方です。故人)、日本語との比較だったのでしょうか、とにかくハングルが登場しました。一覧表も配られたような気がします。でも、まァ、これは「日本語」学の授業やし、試験に出るわけでもないやろ、とタカをくくっていたアホ学生は、まったく覚えませんでした。
そして、試験当日。何はともあれ名前書かなね、と用紙を一瞥した私の目に飛び込んだのは、、、
「ハングルで自分の名前を書け」
万事休す。小学校から大学に至るまで、名前すら書けなかった試験というのは、後にも先にもこれだけです。「え~っ、日本語学のテストちゃうのぉ~、なんでいきなりハングルなのォ~~~」といくら(心の中で)叫んだところで、仕方ありません。完全に出鼻をくじかれた私は、確かそのままリタイアしたような気がします。以来ハングルは、ぷちトラウマ体験となっていたのでありました。
ハングルといえば、その少し前にソウルでオリンピックがあり(古~っ!)、浪人時代の友達が3人、韓国に行きました。今のような韓流ブームはまだ見る影もなかったころ。お土産の「辛」ラーメンをもらい、ひとしきり珍道中の話を聞かせてもらった中で、特に印象的だったのは、これまたハングルにまつわることでした。下関を出航し釜山に着いた彼らは、上陸した瞬間、大カルチャーショックを受けたといいます。
「か、漢字がない…看板わかれへん…(汗)」
そこで彼らが目にしたものは、街を覆い尽くすハングルの洪水。韓国語は日本語と文法が似ているし、漢字もあるから何とかなるやろ、という甘い読みは完全に外れたのでした。それを聞いて、そうなのか、韓国では漢字はほとんど使われてないのか、とは思いましたが、まさかハングルで名前を書かされるハメになろうとは思ってもみませんでした。ましてや、それから20年以上たってハングルを真面目に勉強する気になろうとは!そう考えてみると、私とハングルの因縁めいた関係は、案外イタリアよりも長いといえるのかもしれません。안녕!
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